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  1. あの人に聞きたい!

あの人に聞きたい

粗相をしてしまった日から、自信を失ってしまった…(30代 女性)

質問:

ついこの前ホテルの婚礼のサービスで粗相をしてしまいました…。
その日、宴席が始まってから何か起こる予感がしていたのですが、それが本当におこってしまいました…。もうこの仕事を10年くらいやっているから粗相なんてしないと自信があったのですが…。
その日から手が震えて、粗相を恐れてしまって…自信が一気に無くなってしまいました。
もうこの仕事はやめろと言われている気がします。
どうしたら、前のように自信を取り戻せるのでしょうか?
また粗相してしまうような気がして、怖くって。

回答者

飯島幸親氏
飯島幸親氏
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田中勝氏
田中勝氏
株式会社 MT J-ホスピタリティ
代表取締役
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飯島幸親氏 回答

 婚礼の宴席でお客様に何らかの粗相をしてしまったとのこと。粗相の詳細な内容が分かりませんので正確なお答は困難ですが、時期的に婚礼などが立て込んでいる状況下では経験者でも回避できないような事故的なミスも起こりがちです。
 問題は、先ずその様な状況が起こった時の対処の仕方、明確なマニュアルが整備されているか否かです。

先ず大切なことは本人は無論、会社としても直接お客様に

  • ・心からの誤りの気持ちを伝える事。
  • ・間髪を入れないその場での、できる限りの的確な対応をする。
  • ・最後は適切な弁償、保障です。
  • ・時を置いて、電話を掛けて再度フォローアップをする。
  • ・また、サービス時のミスは経験者でも起き得る事ですから、一生懸命努めた結果の出来事で個人的に過度に責任を感じることはありません。《仕事と私的感情を切り離すことが、ビジネス成功への基本です》
  • ・粗相の実例等を再確認することが重要でサービス・トレーニング・マニュアルに盛り込むこと。
  • ・粗相をした人間を責めることは問題を解決することにはつながりません。なぜ起きたのか、原因を突きとめること。
  • ・専門の精神科医と精神面でのアドバイスを受けてみるのも一考です。
  • ・どれだけ経験豊富で自信があっても、全てに対して完璧にできるような人なんていうのは、はっきり言ってそんな人間どこにもいません。
  • ・落ち込むことなど全くありません。失敗は成功への道で有り、進歩へと導いてくれます。
飯島幸親
プロフィール
飯島幸親(いいじま ゆきちか)
1942年東京生まれ。成城大学経済学部卒業後、帝国ホテル、札幌グランドホテルなどで料理人としてのキャリアをスタート。 センチュリープラザホテル、ベルエア・カントリークラブなどを経て、シアトルマリオットホテル、サンディエゴ・マリオットホテル&マリーナで総料理長を歴任(サンディエゴ・マリオットホテル総料理長時代はウエストコーストの38ホテルのリージョナル・エグゼクテイブシェフ)。
マリオット・コーポレート・シェフ・グループ・アドバイザリー・ボードメンバー。マリオット・インターナショナル・インコーポレーテッド日本・韓国担当リージョナル・マーケット・オペレーション部長、岐阜および札幌のルネッサンスホテルで総支配人代行、JWマリオットホテル・バンコク、ワイキキ・ビーチ・マリオットホテルのオペレーションディレクターなどを歴任。
2006年横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズに着任しホテル運営のグローバル化と社員を大切にする会社作りに貢献。結果として健全な利益体制基盤の確立(1年目の5億円目標を達成)現在は日本とサンディエゴを行き来しながらこれからの世界でグローバルに活躍できるホテリエを育成するために精力的に活動している。

田中勝氏 回答

 披露宴で粗相をされたとの事。内容は分かりませんが、どこのホテルでも毎日のように起きていることですね。自信を無くされたとのこと。私も、同じような経験をすれば、その日は落ち込むと思います。一日中気になって、眠れぬ夜を過ごすことも多々経験しています。“ホテルなんて、もうヤダから辞めてしまおう“、と思ったことも何回もあります。

しかし、どんな商売でも粗相は付き物。一日経ったら、けろっと忘れていましたが。

 あなたは10年も婚礼のお仕事をされているようですね。恐らく今日までお客様から褒められたこと、また自分が嬉しかったことはたくさん経験されてたことと思います。もし、そのような楽しい経験が、例えば10回あったとしたら、プラス10点。今回の粗相がやや大きな粗相としたら、マイナス5点。合計したらまだプラス5点と前向きに考えることです。

 明日から、自分の幸せのためにも一層頑張って、失った5点を早く取り返し、15点、20点を私なら目指しますね。粗相をしたのは、“辞めなさい”という神の声とは絶対に私でしたら思いませんね。どんな仕事をしても、粗相は必ず一生付きまとうのですから。“ 明日から頑張って!逆転のチャンス到来ですよ”と神の声を明るく前向きに解釈しますね。

 今みたいな悲観的な考え方では、どの様な仕事に就いても、同じことが起きますよ。
いつまでもくよくよしていると、会社にも、お客様にも迷惑。何よりも精神衛生上、自分にとって不健康!くよくよせず、明日を目指して、自分を信じて、前向きに考え、行動することです。自分の貴重な時間をくよくよして過ごすのは、もったいないことではありませんか?そんな時間があったら、楽しいことに私なら時間を使いますね。

さぁ深呼吸して、明るい明日を目指して行動しましょう! 婚礼は一生に一度の晴れ舞台。自分を信じて、この晴れ舞台を任せて頂けるお客様が、明日もあなたを訪れるのです。一緒に人生最高の幸せの場面を演出出来る仕事なんて他にありません。

 明日はすでに始まっています。明日は必ず来ます。明日は元気なあなたを待っていることを忘れずに!

プロフィール
田中 勝(たなか まさる)
国内外でのホテルマネジメント経験を通じてグローバル・ホテル・マネジメントの手法を学ぶとともに、迎賓館支配人時代には数多くの国賓を迎える中でサービスの真髄を学ぶ。それらを生かして、東京・横浜のインターコンチネンタルホテルでは輝かしい実績を残し、インターナショナルな経営センスと独自の人柄により、ホテルスタッフからは「伝説的カリスマ総支配人」と呼ばれるなど、数々の伝説を持つ。現在はホテル産業経営塾塾長を務める傍ら、大学でも教鞭を取り、また、コンサルティングや講演で数々の実績を持つなど幅広く活躍している。
株式会社 MT J-ホスピタリティ 代表取締役 http://www.mt-jh.co.jp/
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