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  1. 大成建設 山内隆司の 世界の風に吹かれて

大成建設 山内隆司の 世界の風に吹かれて(5)
圓山大飯店

週刊ホテルレストラン 2011年5月13日号掲載

海外出張の多い山内社長だが、プライベートでの海外旅行の機会は、会社の休日に限られるため滅多になかった。ところが、一昨年、夫婦で行った台湾旅行を機に海外旅行の魅力にとりつかれてしまったという。

 家内と台湾旅行を企画したのは、ある目的のためでした。以前にも仕事で台湾にはよく訪れていたのですが、空港から台北市内に行く途中に、赤い柱と金色の瓦に彩られた威風堂々とした宮殿風の建物があり、車窓からその建物を見る度に、非常に興味をそそられていたのです。

 その後、高台に建つその建物は、蒋介石の夫人である宋美齢が建てたホテル「圓山大飯店」だと知りました。中国の伝統的な宮殿建築を代表する建物であり、今も台北のシンボルであるということも。それから、台湾を訪れる際は、一度は泊まってみたいと思っていましたが、なかなか機会に恵まれませんでした。そこで、正月休みを利用して、家内と海外旅行に行こうという話が出たとき、そうだ、あのホテルに泊まろう! と思ったのです。

 旅行当日。仕事柄、世界各地の名建築を見てきた私も、間近でみる圓山大飯店の勇壮なたたずまい、そして隅々まで精緻な装飾をほどこされた外観には感銘を受けました。

 そして迎えた31日の夜。カウントダウンということで深夜0時を迎える1時間ほど前から突然花火が上がり始めました。高台に建つ建物、しかも高層階からの眺めということもあり、それはそれはすごい迫力で、異国の空に突然打ち上げられた大輪の華々に圧倒されてしまいました。この真冬の花火は、日本よりも迫力があるように感じ、家内と二人、ベランダでずっと見とれていました。この思いがけなくうれしい演出は台湾の思い出をより一層印象深いものにしてくれたように思います。

 圓山大飯店は食事も大変おいしかったですね。レストランでの食事は皿数も多く、色合いも豊かなのでテーブルは壮観な眺めとなり、食欲もより一層わくというものです。朝食もおかゆだけで何種類もあり、トッピングも10数種類あります。食材は種類が豊富で、好みにも合いやすい。家内も非常に喜んでいました。これはうれしかったですね。

 点心の有名な店にも行きました。従業員は常に走り回っており、彼らの食に対するエネルギーのすごさを感じました。

 台北市内での散策も楽しみました。故宮博物院は正月は無料で開放されていました。一日かけて見学しましたが、それでも時間が足りませんでした。とても繊細な技巧が施された名品の数々。親、子、孫と三代にわたってつくり上げた多くの芸術品など、本当に感動しました。中国という国の奥深さ、偉大さを感じた次第です。いずれにしても、プライベートで行く旅行はリラックスできていいものです。仕事で行くとなればここぞとばかりに スケジュールをぎっしり詰 めてしまいます。ホテルも自分で選ぶようなことはほとんどありません。

 プライベートで旅行に行くときは秘書にはもちろん伝えておきますが、現地の社員には言いません。秘書にもそのことを厳命しています。現地の社員も私が来ると聞いてしまったら、気が休まらないでしょうし、それでは申し訳ありませんからね。

山内隆司(やまうち・たかし)氏プロフィール
1946年6月12日、岡山県・邑久町(現瀬戸内市)に生まれる。府立天王寺高、東京大学工学部建築学科を経て、69年6月大成建設(株)入社。建築畑を歩き、ヒルトン東京ホテル、そごう川口店、センシティタワーなどを手掛ける。99年6月執行役員関東支店長、2002年4月常務役員建築本部長、05年6月取締役専務役員建築本部長、06年4月取締役専務役員社長室長などを経て、07年4月代表取締役社長、現在に至る。

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