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  1. 世界のリーディングホテル

世界のリーディングホテルVOL88
ザ・カハラ・ホテル&リゾート The Kahara Hotel & Resort

週刊ホテルレストラン 2015年1月30日号掲載

世界にはまだまだ日本人が訪れていないホテルがある。このコーナーではホテリエが知っておくべき「世界のリーディングホテル」を紹介する。連載では、著者自身が長年にわたる個人旅行中に自分の目で感じ取り、コメントを書き込み、自分のカメラで思いのままを撮ってきた写真を掲載する。

「The Kahara」、何と心地よい響きのホテルであろう。オアフ島、ダイヤモンドヘッドの東側にある閑静な高級住宅街のカハラ地区に佇む、世界でも屈指の由緒あるホテルの一つだ。ワイキキの喧騒から離れたこのロケーションが幸いし、1964年の開業以来、わずか数カ月のうちにハリウッド業界関係者が次々とカハラリゾートを訪れるようになり、その卓越したホスピタリティーで多くのセレブリティの心をつかむ。以来、日本の皇室をはじめ世界的な富豪や著名人の集まるリゾートとしての揺ぎない地位を確立した。

ザ・カハラはワイキキから車でわずか十数分のカハラの地に10 階建てのホテル「Kahara Hilton」としてオープンしたことに始まる。その後、96 年にはヒルトンの傘下を離れ、マンダリン・オリエンタルホテルグループへと運営が変わり、「Kahara Mandarin Oriental Hawaii」と名称を変更。2006 年にマンダリン・オリエンタルから独立して、「TheKahara Hotel & Resort」と再び改名した。09 年にはオークラ ホテルズ & リゾーツに加盟。また、LHW のメンバーホテルとしてグローバルな営業展開を推進している。

ザ・カハラはスイートを含め全338 室のゲストルームを擁し、エントランスから一歩足を踏み入れると、その空間に圧倒される。吹き抜けの天井には、ヒルトン、マンダリン時代から受け継がれた壮麗なシャンデリアが目を引く。筆者にアサインされた部屋は「Ocean Front Suite」で、100m²を超えるコーナースイートに付属したラナイから、眼下に華やかなプールと太平洋の大海原を望める。メインダイニング「Hoku's」は地元でも大人気の店で、敷居の高いイメージがあるが店内は和やかな雰囲気だ。オープンエアのレストラン「Plumeria Beach House」は、目の前に緑の芝生と青いカハラのビーチが広がる。スパ「The KahalaSpa」には山腹側に戸建て感覚でトリートメントルームが並んでいる。特筆すべきは「Dolphin Quest」というプログラムで、プール脇にあるドルフィンラグーンでイルカたちと触れ合う体験ができる。ホテルの名物でもあり、ファミリーにとって人気のアクティビティーと言えよう。

ザ・カハラは今年、開業50 周年記念を迎えた。日本との関係も大変深いものがあり、天皇皇后両陛下は1994 年、2009 年の二度にわたりご訪問されたのをはじめ、日本の要人も数多く滞在している。なお、日本のリゾートトラスト(株)はホテル所有者である「Kahara Investors LLC」と今年秋に売買契約を締結し、100%子会社である米国現地法人「Resorttrust Hawaii, LLC」に所有権が移行している。

筆者 小原康裕
ホテルジャーナリスト。慶応義塾大学法学部法律学科卒。74年Munich Re入社。85年築地原健(株)代表取締役。2001年投資顧問会社原健設立、代表取締役CEO。JHRCA、日本ホテルレストランコンサルタント協会理事。

※現在、著者のホームページで「世界のリーディングホテル」を連載中。多くの美しい写真と興味深いコメントで、世界中のホテルとそれら関連都市を紹介。ホテルだけにとどまらず、オリエントエクスプレスなど鉄道関係の掲載、季節刊行で世界遺産の案内などさまざまな情報が得られる。www.jhrca.com/worldhotel

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