週刊ホテルレストラン HOTERES WEB

  • TOP
  • ホテル&レストラン
  • 業界コラム
  • ホテルビジネスなんでも相談
  • バイヤーズガイド
  • HITS
  • ホテレス電子版
  1. 世界のリーディングホテル

世界のリーディングホテルVOL77 ザ・リッツカールトン バーレーンホテル & スパThe Ritz-Carlton, BahrainHotel & Spa

週刊ホテルレストラン 2014年8月8日号掲載

世界にはまだまだ日本人が訪れていないホテルがある。このコーナーではホテリエが知っておくべき「世界のリーディングホテル」を紹介する。これまで多くのホテル紹介本が出版されてきたが、そのほとんどが現地のホテルと事前に取材の連絡を取り合い、プロのカメラマンや通訳、そのほか大勢を連れ立っての大名取材であり、宿泊は省略といったことも多々であった。本連載では、著者自身が長年にわたる個人旅行中に自分の目で感じ取り、コメントを書き込み、自分のカメラで思いのままを撮ってきた写真を掲載する。

 「The Ritz-Carlton, Bahrain Hotel & Spa」はバーレーン屈指の格式を誇るホテルだ。多くの国際会議が開催され、去年2013 年の安倍首相バーレーン訪問時の宿泊先ホテルでもあった。建物は当初「Le Royal Meridien, Bahrain」として建設されたため、ファサードをはじめ外観は若干イメージが異なる。2003 年にリッツカールトンの一員になると、館内は徹底的にリノベーションが施され、本来の落ち着いた重厚な佇まいに生まれ変わった。近年、広大な敷地内にラグジュアリーなヴィラを配置して、よりリゾート感覚あふれる高級ホテルとなっている。

 バーレーンと聞くと、われわれ日本人にはサッカーのイメージが強いが、実は古い歴史を持つ国だ。バーレーンは首都マナーマのあるバーレーン島を含め33 の島で構成されている。首都マナーマは古い街並みを残しながら近代化された不思議な街だ。中心地の“ バブ・アル・バーレーン「” バーレーン門」をくぐると、活気に溢れたスーク(市場)が広がり、アラビアンナイトの世界にタイムスリップした気分になる。一方、マナーマ湾の海岸線沿いの新市街はドーハほどではないが高層建築が林立している。

 リッツカールトン バーレーンはヴィラやスイートを含め245 室のゲストルームを擁す大型ホテルだ。館内に入ると壮麗な吹き抜けのエントランスホールがゲストを迎え入れる。筆者にアサインされた部屋は「Club Suite」で、クラブフロアに用意された約65m²の広さがあるスイートだ。室内はアーバン・コンテンポラリーのデザインで、リビングやバスルームも充分な面積を確保している。館内には九つのレストラン・バーがあり、選ぶのに苦労するくらいだ。お勧めは豪華なマハラジャの雰囲気が楽しめる本格的インド料理「Nirvena」、スタイリッシュなイタリア料理「Primavera」、そしてオールデイダイニングの「La Med」がある。食後はぜひシガー・ラウンジ「Burlington Club」を試していただきたい。英国の古き良き伝統がアラブの地で味わえる。スパの「Ritz-Carlton Spa」やフィットネスの「TheSports Club」ではスパ・セラピーが充実しており、屋内外のスイミングプールやジャグジーも人気だ。

 国名であるバーレーンの語源はアラビア語で「海」を意味する“ バハール”と、その複数形の語尾変化“ レーン”から来ている。リッツカールトン バーレーンはその美しい浜辺に広がる20 エーカーの都市型リゾート複合施設と言えよう。エレガントなヴィラ23 棟がビーチ沿いに新設され、より洗練された気品が際立つようになった。

筆者 小原康裕
ホテルジャーナリスト。慶応義塾大学法学部法律学科卒。74年Munich Re入社。85年築地原健(株)代表取締役。2001年投資顧問会社原健設立、代表取締役CEO。JHRCA、日本ホテルレストランコンサルタント協会理事。

※現在、著者のホームページで「世界のリーディングホテル」を連載中。多くの美しい写真と興味深いコメントで、世界中のホテルとそれら関連都市を紹介。ホテルだけにとどまらず、オリエントエクスプレスなど鉄道関係の掲載、季節刊行で世界遺産の案内などさまざまな情報が得られる。www.jhrca.com/worldhotel

詳細をご覧になりたい方はPDFファイルをダウンロードしてください。

ついに公開!ホテレス電子版 年間8,000円で!過去1年分の記事が読める!キーワードの検索もできる!トライアル版は無料!

世界のリーディングホテル連載一覧

  • 小原康裕